こんにちは、ソプラノの櫻井愛子です。
夏が来ましたね!夏と言えば気になるのが、花火大会?納涼船?いいえ、大学院入試ですね。(強引) というわけで今回は私が修了した藝大大学院の通称「ソロ科」の入試の流れと提出曲についてご紹介します。自分のかつての提出曲についても書きましたので是非最後までお読みいただけたら嬉しいです!
ソロ科の魅力
正式名称「大学院音楽研究科声楽専攻」ではオラトリオなどの宗教曲や歌曲などを中心に研究することができます。また、「声楽特殊研究」では、日本・ドイツ・イタリア・フランス・英米の歌曲と、宗教音楽・重唱(アンサンブル)等の多くの選択肢を設けており、幅広く学ぶことができます。(参考:声楽科・声楽専攻・オペラ専攻 | 東京藝術大学 (geidai.ac.jp))個人的に、「声楽特殊研究」での他の人の楽曲研究の発表とレジュメの貴重さを今になって感じています。
勿論個人レッスンもありますし、「合唱定期」と呼ばれる演奏会や、「第9」や「藝大メサイア」のソリストオーディションも受けられます。また年によってオペラ科主催のオペラに賛助出演する人もいます。 ソロ科の魅力は、とにかくその自由さです。授業も時間が空いていれば好きなだけ受けられます。コンクール・オーディション・外部の仕事・留学などを自分の都合のみで考えることができます。
例えば修士を休学して留学を考えている人や、学業と外部の活動の両立を目指す人はソロ科をおすすめします。
(写真:合唱定期の様子)
2022年の音楽研究科声楽専攻の入試について
以下の記載は概要です。詳しくはこちらのページを確認してください↓↓ 【2023年度の東京藝術大学音楽研究科募集要項】 【東京藝術大学公式入試情報サイト】
2022年7月4日に発表された2023年度の募集要項によると、今年の声楽専攻の募集人数は12名だそうです。
入試の流れ(概要)
ネットで出願登録する(7月29日~8月4日)
入学検定料(36,000円)支払い(7月29日~8月4日)
必要書類を送付(~8月4日)
必要書類:大学学部の成績証明書、大学卒業(または卒業見込)証明書(以上二つは藝大在学・卒業生は不要)、受験曲目提出用紙(7645b0f387a5b60db6d82184fa8b91ce.pdf (geidai.ac.jp))
4. 受験票を印刷(8月31日~)
(4'. 伴奏者・譜めくりの方の情報を提出(9月以降))
5.1次試験<声楽実技>(9月16、17日 合格発表は9月18日)
6. 2次試験<声楽実技>(9月20、21日 合格発表は9月22日)
7. 3次試験<西洋音楽史・語学>(9月23日)
8. 最終合格発表(9月30日)
声楽専攻の入試の選曲についてざっくりと説明
A. モーツァルト以降のオペラアリア2曲
B. 宗教曲の独唱曲2曲(なぜかバロックオペラが含まれる)
C. 歌曲2曲
の全6曲提出します。
ネックになるのが演奏時間で、 1次は自由曲1曲で4分以内、2次は自由曲1曲と自由曲で選んだジャンル以外で選ばれる曲2曲で9分以内(曲間含む)にまとめなければなりません。
大切なのは、無理をせず、自分の良さを引き出せる曲を選ぶことです。
かつての提出曲(ご参考までに)
A. モーツァルト以降のオペラアリア2曲 W. A. Mozart: Padre, germani, addio (1次自由曲)
W. A. Mozart: S'altro che lacrime(実質2次課題曲)
B. 宗教曲の独唱曲2曲(なぜかバロックオペラが含まれる)
G. F. Haendel: Tornami a vagheggiar(2次自由曲)
G. F. Haendel: Tecum principium(実質捨て曲)
C. 歌曲2曲 V. Bellini: Per pietà, bell'idol mio
V. Bellini: Almen se non poss'io
次回は大学院入試の3次試験で必要な「西洋音楽史」と「語学」について、どのように準備すれば良いかご紹介します!
最後までお読みいただきありがとうございました!
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