こんにちは。ソプラノの櫻井愛子です。
前回の記事にて、ウィーン国立音楽大学の予備校および学士課程についてご紹介しました。 今回は、私も在籍していた、修士課程についてご紹介します! 留学したいけれど、とりあえずは日本の音大を卒業してから行きたい、と考える方は少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。私が現にそうでした。 日本で基礎を学んだあと、本場でしっかり学びたい!そんな方におすすめなのが、修士課程です。 ウィーン国立音大の修士課程には3つの異なる専攻があり、自分の望む学び方に合ったコースを選ぶことが出来ます。 自分にぴったりのコースがきっと見つかるはずです!それでは見ていきましょう!!
【注意】当記事は2022年3月現在の情報を基に構成しております。最新の情報は適宜ご自身でのご確認をお願いいたします。
修士課程の専攻の種類、学費や入学前提条件など
ウィーン国立音楽大学の声楽・音楽劇研究所の修士課程には、
・Lied – Oratorium – Konzert(歌曲-オラトリオ-コンサート専攻) ・Musikdramatische Darstellung(オペラ専攻) ・Vocal Performance(ヴォーカルパフォーマンス専攻) の3つの専攻があります。どの専攻も取得できる学位、期間や学費、入学前提は同じですが、入試で提出する曲数などが異なります(詳しくは後述)。
期間:4ゼメスター(2年間)※2ゼメスター延長可能
学位: Master of Arts (MA)(音楽修士)
学費: 日本を含む第3国は、諸々含め1ゼメスター747,42 €(年間およそ192,000円)※2022年1月現在の学費およびレートで計算しています
入学前提条件: ・入試に合格すること。 ・Bachelor of Arts (BA)を取得済みであること。(日本の音楽学士で代替可能) ・入学から3ゼメスター内にGoethe-ZertifikatあるいはÖSD Zertifikat(ドイツ語の試験)のB2レベルに合格すること。
コース③ Masterstudium Lied – Oratorium – Konzert(修士課程 歌曲-オラトリオ-コンサート専攻)
Gesang専攻とLied – Oratorium – Konzert専攻の2人の先生につくことが出来、週4回(コレペティ含む)のレッスンを通してテクニックや曲の解釈をしっかりと学ぶことができるのが魅力です。年に一度コンサートがあり、歌曲やオラトリオをオーケストラ伴奏で歌う機会があります。ドイツ語の扱いについて深く勉強したい方にオススメのコースです。 ただ座学が普通に難しいので、ドイツ語レベルB2は最低レベルと考えた方がいいです。
入試内容(概要): 1次:提出済の8曲(現代曲1曲を含む芸術歌曲4曲・オラトリオあるいはコンサートアリア2曲。2曲はドイツ語のもの。5人の異なる作曲家の作品を含めること)から、任意の1曲と審査員が選んだ1曲を演奏 2次:面接(ドイツ語か英語で)
細かい入試内容や修了試験など、その他詳しい内容はこちら(公式サイト)→Gesang Konzertfach und Musiktheaterregie Lied - Oratorium-Konzert - MA | mdw - Universität für Musik und darstellende Kunst Wien
コース④ Masterstudium Musikdramatische Darstellung(修士課程 オペラ専攻)
Gesang専攻とMusikdramatische Darstellung専攻の2人の先生につくことが出来、週4回(コレペティ含む)のレッスンを通してテクニックや曲の解釈をしっかりと学ぶことができるのが魅力です。年に一度オペラ公演があり、オーディションに合格すれば、一役通してオーケストラ伴奏で歌う機会があります。
普段のレッスンもそうですが、特にオペラ公演にはヨーロッパで活躍する演出家が関わることが多く、ヨーロッパでのオペラの稽古を垣間見たい方にオススメです。
入試内容(概要): 1次:提出済の7曲(そのうち2曲は演技付きで用意。異なる時代、スタイル、作曲家を選ぶ。1曲はW. A. モーツァルトのもの、1曲はドイツ語のものを選ぶ)から、任意の1曲と審査員が選んだ1曲を演奏 2次:面接(ドイツ語か英語で)
細かい入試内容や修了試験など、その他詳しい内容はこちら(公式サイト)→Gesang Konzertfach und Musiktheaterregie Musikdramatische Darstellung - MA | mdw - Universität für Musik und darstellende Kunst Wien
コース⑤ Masterstudium Vocal Performance(修士課程 ヴォーカルパフォーマンス専攻)
2019年に新設された専攻。一番の特色は、Lied – Oratorium – Konzert専攻とMusikdramatische Darstellung(オペラ)専攻の両方の授業を2ゼメスターずつ受けることが出来る点にあります。歌曲もオペラもどちらもやりたい!という方にオススメします。
入試内容(概要): 1次:提出済の9曲(芸術歌曲4曲・オラトリオあるいはコンサートアリア2曲・オペラあるいはオペレッタアリア3曲)から、任意の1曲と審査員が選んだ1曲を演奏 2次:面接(ドイツ語か英語で)
細かい入試内容や修了試験など、その他詳しい内容はこちら(公式サイト)→Gesang Konzertfach und Musiktheaterregie Vocal Performance - MA | mdw - Universität für Musik und darstellende Kunst Wien
コースの紹介、第3回は、日本の大学の別科にあたるコースをご紹介します! 最後までご覧くださりありがとうございます! 高評価やご感想・ご質問などのコメントがモチベーションになります。 良い記事だと思ったらいいね!のハートマークにクリックをよろしくお願いいたします!
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